【ブログ&コラム】アンジェラ・ダックワース『やり抜く力』
少し前にはやったこの本を読んでいる。
7割くらい読み進めたところだが、簡単にいえば、情熱と粘り強さによってとんでもなく成長することができるかもよ?ということが書いてある本(ザツ)。
書いてあること自体にはあまり驚きは無かった。そうだろうなあ、という感じ。でも、「エキスパートたちの練習法」は面白かった。「ストレッチ目標」に対して「意図的な練習」を繰り返す、というところ。励まされる思いはする。欲を言えば、適切な自己認識にもとづく適切なストレッチ目標の設定方法とかが書かれていたらもっと面白かったかもしれない。 事例が豊富な一方で、個別事例におけるユニークなエピソードやその掘り下げが少ないというのかな。もっとも、著者のダックワースは、学術論文としてそのあたりのことを既に書いているのかもしれないが。私が知らないだけで。
書中ではたびたびスペリング大会で好成績を残す子どもがどうやって練習しているかというのが結構出てくる。英語圏(アメリカだけ?)におけるスペリング大会の位置づけってどんなもんなんだろうかと不思議に思った。さしづめ漢字大会ってところだろうか。英語が母語でも、やっぱりスペルって難しいのかもなーと、本筋とは関係ないことを考えたりもした。
これまた本筋とはそれるが、著者が実際にあってやりとりした人として出てくる心理学者が華やかですごい。
ポール・シルヴィア
などなど。心理学の専門家でない私も知ってるスターたちである。チクセントミハイとエリクソンが対談するイベントを企画した、という話も出てきて、へぇーと思った。著者のその気概というか、思い切りの良さに驚く。
スポーツ選手やそのコーチもいっぱいでてくる。直接インタビューして、彼らの言葉を記してあるので、スポーツマニアの人にも面白いかも。
そうそう、原題の”Grit”は、歯軋りの音をあらわす擬音語だそうだ。ぴったりの語感。ぐりぐり。。。