モグラボラトリ日誌

森薫のウェブ・サイト「モグラボラトリ」のブログ&コラムです。

【ブログ&コラム】未就園児教室@幼稚園

今日はとある幼稚園にて、未就園児と親御さん向けの音楽教室をさせて頂いた。20分のワークを2回、間に20分程のお休みをはさむという構成。この時間構成は初めてだったけど、子どもたちの様子を見ているとちょうどよいのかもしれないと感じた。集中の度合いからもそうなんだけど、20分の休憩をはさんでもういちど教室に入ってくるとき、子どもたちの迷いのなさ、緊張度合が全然違っていて。ワークへの参加のしかたも、後半はひとりひとりの個性がよく出ていた。勉強になった。

親御さんには、子どもの発するうたや、音楽的な行為には、こんな意味があるとか、わらべうたにはこんな特徴があるとかいったお話もすこしさせて頂いた。とても熱心に聞いてくださって嬉しかった。なかには、「ああ、たしかにやってるやってる」と、おうちでのお子さんの様子を振り返っていらっしゃるお母さまもいて。

子どもが生活のなかでくりだしている音楽的な表出・表現は、親御さんにとってきっとたまらなくかわいいものだろう。他人の私からみても悶絶のかわいさだから。でもそうした表出・表現は日常のそこここにたぶんあまりにたくさんあふれているし、子育てはきっと日々激務なので、その行為が音楽的であるとかないとか、そのうた(的な発話)に何らかの意味があるとかないとか、考える機会はそれほどないのではないかな、と思ったりする。

そんなこともあって、私はいつからか、こういう教室をするときには、子どもに楽しんで参加してもらおうとするだけではなくて、子どもと音楽をめぐる話を、なんとかチャンスを見つけて、親御さんに少しでもお届けしようとするようになった。もしかしたらほんの少しでも、日々の暮らしのなかで思い出されて、それが親子の何かにつながったら。僥倖というほかないことだ。

面白かったこと、発見がたくさんあったので、次の機会に生かしたい。